オンライン上映会についての皆様の感想 ~パート4・5~

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引き続き、ドキュメンタリー映画「最も危険な年」を視聴くださった方からの感想をご紹介します。たくさんの方が多大なる関心を寄せて視聴くださり、とても嬉しく思います。

 

【その④⑤ 6月27日視聴の方から】

 

〇丁寧なつくりに、この問題に真摯に向き合う力強さを感じた。感情を煽るような過剰な演出がないからこそ、観ている私たちも冷静に状況を捉えられるし、これから同じような事が日本で起こった際にも必ず参考にできると確信する。自分自身を誇りに思う、その事が非常に困難な時代に我々は生きている。絶対に希望は捨てたくない。

 

 

〇作中に登場するトランスフォビアのインタビュー「混乱している人に同情する」「性別は性器と一対」という発言は『異性愛規範』に囚われた考えだと思った。差別する側は簡単に恐怖心を煽るデマを流せるけど、される側は「それは違う」と事例や定義を交えて訴え続けないといけない。作中の長い長い戦いを見て、どのように差別に対抗していくべきかすごく考えさせられた。

 

 

〇最初、議会であった「女装した男性やトランスジェンダーを偽った男性による性犯罪が〜」という発言に対し、確かになあと思ってしまった自分がいた。しかしトランスジェンダーの大人や子供たち、その家族への取材を見て、その論理は全く関係のないものだと気付かされた。後半で警察官の方が話していたように、それはトイレ法云々関わらず犯罪だし、秩序は市民全員が意識して守るものだ。自分はジェンダー問題に関心があって、実際当事者と話す機会にも恵まれていたから、この映画を観ることができたし、沢山共感することができた。しかし、差別する人はごまんといて、人畜無害な多くの市民が知らず知らずのうちに傷つけることもまだまだある。どうしたらそれが根っこからなくせるのか全然分からなくて悔しい。全然整理できていないけれど、とにかく観られて良かった。

 

 

アメリカの状況がよくわかり、大変勉強になりました。日本と比較し、考えさせられました。よい作品でした。

 

 

〇日本でもトランスジェンダーについての同様に誤解した主張がなされています。生きるために必要な基本的な人権の問題だと気づいてほしいと思いました。

 

 

〇根強い偏見があるのだと思うと、暗澹たる気持ちになりました。子ども達の基本的人権が脅かされると思うと、怖くなりました。

 

 

〇近年、日本でも深刻になっているトランスジェンダーを巡る差別と、どう向き合っていけばいいかを考えるヒントを得たいと思い参加しました。様々な立場からの想いが紹介されており、本当の意味での〝みんな”の安全について考えることができる映画でした。ぜひ、現在住んでいる地域で上映の機会を作りたいです。

 

 

〇性被害から守りたい親、適合手術のできない(裸になったときの見た目をかえられない)子供、中絶さえ否定する宗教感、意外と共同体主義アメリカ、トイレと更衣室、考えさせられます。ただ、そろそろどっちかの性にトランスするってこと自体違和感があります。

宇多田ヒカルがノンバイナリーをカミングアウトしましたが、ジェンダーに対して、ニュートラルになる姿勢もあっていいと思います。特に子供達はいったんそこで考えさせてから、トランスしてもいいのかな。自身、トランスだと思ってた時期もありますが、ノンバイナリー(和製英語だとXジェンダーとかクエスチョニング)な自覚のある自分はそう思います

 

 

トランスジェンダーについて、脳に原因がある可能性があるという話が出てきました。これは「女性脳・男性脳」のような非科学的な議論につながるもので、トランスジェンダー現象を生まれつきのものとして捉える議論の仕方は、あらゆる側面において有害であると思いました。どちらの性別も自分にはしっくりこないという、Xジェンダーの人々の存在を不可視化してしまっています。また、米国の話でありながら、有色人種のトランスピープルが登場しないのも問題があるように思います。しかし、そうした欠点を持ちながらも、優れた映画だとは思いました。とりわけ、トランスピープルの存在に疑問を持ち攻撃的になる人々を、敵とみなすのではなく、考えを改めさせることのできる可能性を持つ人々であると強調しているところは印象的でした。これは、実際の運動から勝ち得た事実なのでしょう。

最後に、上映終了後にズームで感想を言い合う場が設けられましたが、私はトランスジェンダー当事者で、声にコンプレックスがあります。とうぜん、聞いているだけ、文章だけで感想を述べることも可能であるという配慮があるものと思っていましたが、そのまま一人ずつ発言するということになりそうだったので、私はすぐに退出しました。(配慮に欠けていたことにお詫びいたします=主催者)

 

 

〇まだまだ勉強不足です。流れる映像が作られた映画のように目に映り、これが現実だと受け止めるのに少し時間を要しました。自分自身当たり前のように使っている公衆トイレが、偏見や差別によって使えなくなるという現実を知り、改めてトランスジェンダーへの理解を広げていく必要があると思いました。

私は地域で子育て支援活動をしています。今回の映画を鑑賞する機会をいただき、今子育てしている親御さんに関心をもってもらえるような働きかけができないか改めて考える時間をいただきました。今この時にもたくさんの子どもたちやその家族が、純粋に自身を守るために周囲の誤解による偏見や差別と闘っていること。しっかりと心に留め、これからの活動を進めていきたく思いました。

 

 

アメリカではLGBTQの方への差別が減り誰もが日本よりも生きやすい法律があり尊重されていると思っていましたので驚きました。自分自身の無知を知りました。誰もがありのままでOKで伸び伸び暮らせる社会にしたいです。

 

 

 

これをもちまして、感想紹介は以上となります。

たくさんのご意見ありがとうございました!